給与は誰が払うのか?給与は誰からもらっているのか?
一般的には、おそらく「会社から」、「経営者から」と思われているでしょう。
しかしながら給与の源泉は、売上であり、売り上げがあって初めて給与は支払われるため、
結局「お客様から」という回答が正しいのかもしれません。
見方によれば、経営者は顧客からの売り上げの一部を分配しているに過ぎません。
従って、その配分方法を決定するシステムが給与体系であり、決定権があるのが経営者だといえます。
仕事を始めたばかりの若い世代ではなかなかそのことに気づきませんが、責任や権限を持つようになるにつれ、成果を求められるようになります。
与えられた目の前の仕事をただ頑張るだけでなく、その仕事の目的や結果が問われることになるということです。
つまり、個人の働く目的と会社の目的をどう整合させるかということに繋がります。
そうなると、自ずと社員には働くことの目的や喜び、又は達成感や充実感を味わえる目に見える指標や成果が解るものが必要となるのは当然でしょう。
かのP.F.ドラッカーが言うように、
一人一人が生き生きと「自主的」に「成長」しながら「目的」をもって「何を成せばいいのか」「何を成すべきか」を考え、仕事を通じて社会に貢献する使命「顧客の創造」を達成するために・・・。
では、成果をどのように評価するのでしょう。
給与と仕事に対する明確な評価基準がなければ従業員は納得しません。個人の人生観や価値観までも評価の対象にすることは出来ません。
しかしながら会社としては組織の目的があり、成果が必要であればそこにしっかりとした成果の指針を示し評価しなければなりません。
それが人事考課です。
成果とは、仕事の「目的」と、目的の実現に向けて定めた「目標」に対して、どれだけ貢献できたか、良い結果を出せたかということが「成果」になります。
単に、売り上げ増加や経費削減だけをいうのではありません。
生産性を上げるための創意工夫、技術革新やマーケティング、時間短縮のための段取り、又は顧客に対する満足度アップの応対等、様々な施策も目的によっては、成果となりえます。
まずは何より、わが社は成果を上げるために、こういうものを社員に期待しますと意思表示することが大切です。やる気とは究極を言えば「期待」だと思います。
今これをやれば、将来これが獲得できるという期待が持てるからやる気が出るのです。
従業員も会社から何を期待されているかが分かっていることは、とても大きなモチベーションとなります。自分の能力が認められていると分かっていることは、承認欲求や自己承認感も充たされた幸せな状態となる効果もあります。
会社の役割は、社員が成果を上げる武器や方法を提示すること、つまりは成果を上げるための環境整備をすることではないでしょうか。
現在のわが国の中小企業を取り巻く環境は、かつて右肩上がりの自然増収が望める環境ではありません。そのような中で、社員のやる気を引き出すためには、しっかりとした目標や指針を示すことが必要です。
社員の「何をして欲しい」「何がしたい」などの意見にも耳を傾け、会社にとって、あなたにとって、成果を上げるものは何か、社員とともに作り上げることです。
それが実現できるのが「給与設計Pro」なのです。